リヴ・フォーエヴァー
オアシスとブラーの二大バンドを中心に、90年代半ばのブリット・ポップ・ブームを回顧したドキュメンタリー。
個人的には当時英国音楽からやや離れていたので知らないことばかりだったが(オアシスってまともに聞いたこと一度もないんだよね)、とても興味深かった。オアシスのギャラガー兄弟の馬鹿ぶりとか(笑)いや、笑ってる場合じゃないんだけどね。
しかし、イギリスって国は未だにブルーカラー/ホワイトカラーがはっきり分かれてるんだね。ギャラガー兄弟は典型的なブルーカラー出身。ブラーのデーモンは中産階級の出身。そういうところも争点にされてしまうのが恐ろしいところ。
ブラーはどファーストアルバムを買ったんだけど、あんまりピンと来なくてそのうち忘れてしまった。今探してみたけど行方不明。別な場所に置いてあるのかな?それとも売っちゃったんだろうか?売った記憶はないんだけど。
で、ブリットポップという言葉が使われ始めたのが93年らしいんだけど、ちょうどその少し前からいわゆるマンチェスター・ムーブメントの衰退とともにインディース全体がが衰退して、当時読んでた「REMIX」誌もバンド系からクラブ系へとシフトし始めたのも影響しているかもしれない。
クラブ系音楽はクラブに行かない私にはあまり興味がなかったので、「REMIX」も買わなくなってしまったんだったと思う。何しろ昔のことなので、記憶があやふやだ。
ブリット・ポップ・ブームの火付け役となったのがストーン・ローゼズなんだけど、その辺までは知ってるんだよね。新しい予感。でも、それまでもインディースのレベルではかなり興味深いことは起こっていたのだけどね。まあ、それはこの映画とは関係ないけど。
あと、クスリがEからコカインへと変化していった、というのは興味深い。E(エクスタシー)はどちらかというとソフトなんだけど、コカインはマジでヤバイ、つまりだんだん強い刺激を求めるようになっていった、ってことなんだろうね。
で、映画ではオアシスとブラーがメディアに踊らさせれてムーブメントの中心を担っていくところを描いているわけなんだけど、当然当事者はまだみんな現役なので本人たちにインタビューするわけだ。年齢調べたら、当時はみんな二十代なんだけど、今ではいちばん若いリアム・ギャラガーでも三十過ぎてる。デーモンは三十後半に差し掛かったところなんだけど、がっかりするほどおじさんになってしまってる。……ファースト出した頃はこんなじゃなかったんだよ。
オアシスとかブラーにハマってた人は一見の価値あり。でも、デーモンのおじさんぶりにはがっかりするかもしれない。
英国音楽事情に興味ない人は、見ても時間の浪費だと思う。
しかし、全然知らなかったけど、オアシスってクリエイション・レーベルと契約してたんだね。恐るべし、アラン・マッギー。クリエイションって今もあるのかな?
もっと適切なレビューが新宿電脳旅団にあるので、そちらも参考にして。
The comments to this entry are closed.
Comments