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2004.11.27

『メロディー』フィッシュマンズ (1994,1998 reissue)

 フィッシュマンズについては何も書かないつもりだった。でもポニーキャニオン時代の音源を大人買いしてしまい、さっき何気なく『メロディー』を聴いていたら、やられちまったのさ。でも愛する物のことは語り損なう。だから語らない。

『メロディー』に収録されている曲は全部知っている曲だった。最後の「WEDDING BABY」は確かキーボードのHAKASEの結婚式で収録されたものだが、「いかれたBaby」だ。ただし、伴奏がHAKASEで、佐藤伸治がヴォーカルというちょっと変則的な組み合わせ。

「やられちまった」人は、早く手に入れた方が良いと思うよ>フィッシュマンズの音源 私も新品ではもうコンプリートできないかもしれない。

 あ、それからこのマキシはCD-Extra仕様になっていて、いろいろなコンテンツを見ることができる。でもなぜか「メロディー」のライブ映像はうまく見ることができなかった。それにCDドライブうるさいし。Windows95時代のCDだからね。うちのマシンはWindows XP SP2。仕方ないからハードディスクにコピーして見た。映像はものすごく粗い。時代を考えれば仕方がない。でも見る価値はある。フィッシュマンズの音楽はいつまで経っても古くならないのに。皮肉な話だ。


 収録曲

1.MELODY
2.静かな朝
3.オアシスへようこそ
4.WEDDING BABY

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2004.11.25

第九感界彷徨

 未映子嬢の「第九感界彷徨」をやっっっっっっと手にすることができた。パワーが足りなくて積極的に探せなかったんだよ。

 でも今日近所のリアル本屋さんでぼんやり他の雑誌を探していたら、「月刊ソングス」が一冊だけあった!

 今月号は上戸彩特集なんだけど上戸彩って名前しか知らないよ。ごめん。

 で、この雑誌自体は何とも不思議な雑誌で音楽情報誌であり、後ろの方にはピアノスコア/ヴォーカル&コードの楽譜が付いていて、しかもピアノ用のコード一覧まで載っている。ギター雑誌ともキーボード雑誌ともDTM/レコーディング雑誌とも違う。ちょっと新鮮。

 で、「第九感界彷徨」です。絵とことばからなるページと聞いていたが、今回は先日の単独ライヴ特集。写真見ると思い出すよ。台風の中、台風よりも凄いライヴを見ていた/聴いていたことを。

「第大九感界彷徨」は今回でもう17回目なんですね。いずれ何かと組み合わせて本にして欲しいです、絶対。第一回目には「第九感界彷徨」のネーミングの由来は載っていたのかな? 尾崎翠(おさきみどり)の「第七官界彷徨」。昭和の初めに「活躍」した作家。これからというときに睡眠薬(だったかな? ごめん、本を取り出すと上の物が崩れてきそうなので)の飲み過ぎでちょっと頭がいかれちゃって故郷に連れ戻されてそれっきり。そのとき三十代の後半。

 その後は二度と「文壇」に戻ることもなく故郷で行かず後家として生涯を終える。戦後花田清輝に「再発見」され、全集が刊行される前後に亡くなった。

 尾崎翠はある夏に読んでめちゃくちゃショックを受けた作家で、その作品のひとつは太宰治にも絶賛されたのだが、未映子嬢も私が感じたのと同じでないとしても何かを感じ取ったのだろうか。感じ取ったんだろうね。だから「第九感界彷徨」というタイトルを付けたんでしょう。

 ちなみに尾崎翠の「第七官」というのは、人には五官があり、その上には第六官というのがあるそうだ。それならば「私」は第七官に訴える詩を書いてある作家に送ろう、という女の子が田舎から出てきて東京で兄弟や従弟と奇妙な暮らしをする話。小説の中で出てくる「苔の恋」はそのすじでは有名。

 読んでみたい人は絶版にならないうちに手に入れておいた方がいいでしょう。ちくまからいくつかのヴァージョンで出ています。本屋さんのサイトで検索すればすぐに見つかるはず。

 次回は絵とことばのコラボレーションに戻るのでしょう。楽しみにしています。

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2004.11.24

『LONDON CALLING』The Clash (1979)

 最近発売された25周年盤ではない。通常版。でもリマスター盤だし音質に問題なし。

 この歴史的名盤にいったい何を書いたらいいのか? 書き加えることがあるのか? あるとしたらこの私がこのアルバムを生きているうちに聴くことができて幸福であったということくらいだろう。

 素晴らしいバンドサウンド、パンク全開のジャケ写(カッコ良すぎ)、言うことないよ、もう何も。

 パンクという範疇に囲い込まずに、すべてのロック好きが聴くべきアルバム。できれば爆音で。私みたいにアパートに住んでる人にはヘッドホンが必要だね。マンションでも同じかもね。地下室が欲しいよ。

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2004.11.21

本家更新

 久しぶりに本家を更新しました。素人小説に興味のない方には意味のない情報なのでごめんなさいなのですが。
 おもに先日消滅してしまった某所を先にやめてしまった方に向けて書いています。

 maimai's text-ile → archives → 中編・長編小説 → P.B.I.A.=サイケデリック・ブレックファスト・イン・アメリカ

 の順に進んでください。

 念のために書いておきますが、本家は私の書いた素人小説(小説といえるかどうかかなり怪しい)と、現在ここに書いているようなものとからできています。ここができてから、感想関係はこちらにすべて移動してしまいました。
 一応プロフからも行けるようにはなっています。

 以上です。

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2004.11.20

E.A.R. gig at The Spitz, London

 先ほどの記事で書いたE.A.R.(Experimntal Audio Research)のライヴを聴いた。

 E.A.R.は元SPACEMEN3のSONIC BOOMのその名の通りの実験的な要素を強く持ったプロジェクトだ。メンバーは一定していないみたいだ(my bloody valentineのKevin Shieldsが参加していたこともある)。事実上SONICによるSONICのためのプロジェクトということなのだろう。

 今回のライヴは基本的に電子音によるドローン(連続した単音)に様々な電子音が被ってくる、という構成。いわゆるメロディは存在しない。リズムは刻まれたり刻まれなかったり。もはやポップミュージックとは言えないだろう。

 初期はもっとノイズ系だったと思うのだが(ギターも使われていた)、今はたぶんほとんどがアナログシンセやspeak&spelみたいなオモチャとか(これは「Data Rape」というアルバムで改造されたマシンが使われていた)、カシオトーンとか(もし使われているとしたら、たぶん改造されていると思う)、あるいは加工されたボイスとか。聴いただけではどうやってその音を出しているのかは分からない。でもたぶん、パソコンに鞍替えしたということはないと思うのだけど。できればEMSのシンセを中心に(特別に改造したVCS3とか)を中心に使っていて欲しいものだと思う。壊れやすいと思うけど。

 アナログシンセサイザーによる音づくりの幅とても広い(最近のパソコン内のシンセには負けると思うけど。でもライヴパフォーマンスにはつまみやジャックのたくさん付いたシンセの方が便利だったりすることも多いのだ)。自然界に存在しない音を作ることができるというのはすごいことだと思う(物理的にはより単純な波形の音なのだが)。そしてそれを自在にコントロールできること。それがこのライヴにおける演奏そのものだ。

 まだ数日は聴けると思うので、興味のある人は爆音で聴いてみてください。

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ウェブラジオを追加してみた

 SONIC BOOMのオフィシャルサイト(左側サイドバー参照)でE.A.R.(Experimental audio research)のライヴがウェブラジオでオンエアされているという情報を得たので、興味ある方は右側サイドバーのFlat four internet radioをクリックしてみてください。

 E.A.R.のライヴはさっきは途中からしか聴けなかったので、もう一度あとで挑戦。

 さっき日本語の混じった曲が掛かってたけど、あれは誰なんだろう。気になる。日本よりも海外で売れてるアーティストも多いしね。特にUKを初めとしたヨーロッパ。

 ここのウェブラジオはノイズっぽいのも掛けてくれるみたいなので、なんかいい感じだ。

 E.A.R.のライヴの模様は後ほど。しかし、ときどき回線がぶつぶつ途切れるのがちょっと気になるな。まあ仕方ないか。

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2004.11.07

CDラックから(2004.06.20-08.02)

サイドバーから消えちゃったものを再掲載。神経症でずっと音楽が聴けなかったのだが、それのリハビリの最初が川本真琴だった。

川本真琴 "ブロッサム"(2001)
6/20深夜
音楽リハビリ計画発動。とりあえず川本真琴の現在における最新の音源、「ブロッサム」を聴いてみる。何かうまく聞けない。私の性だけじゃなく、ステレオの音が濁っているのだ。しばらく使っていなかったからかもしれない。神経質なやつ。

川本真琴 "gobbledygook"(2001)
6/20深夜
次に、同じく川本真琴のgobbledygookを聴いてみる。ある時期におけるヘビーローテーション。そういえば川本真琴ってフルアルバム2枚しか出してないんだよね。ステレオの気分がよくなってきたのか、音の濁りが少なくなってきた。10曲目の「ドライブしようよ」があんな風に聞こえたのは初めて。あんなふうってどんなふうかは秘密。恥ずかしいもん。結局一枚全部聴いてしまった。けど疲れた。昼間は結構この辺うるさいから夜にならないと音楽聞けないんだよね。ヘッドホンだけど。なんかでも、脳の感覚が微妙に変わってしまったような気がする。それとも疲れてるだけかな。

The Rain Song/Led Zeppelin "House of the Holy"(1973)
6/25
やっと雨降ってきた。だったらこの曲でしょう。歌詞としての意味は逆だけど。この曲は歌詞も素敵。Zepの曲としては非常にメロウな曲だ(影でジョン・ポール・ジョーンズは八面六臂の大活躍をしているのだが、誰も気づかない(笑))。雨の夜に聴くと何ともいえない気分になる。

Daisy Chainsaw "Eleventeen"(1992)
7/10深夜
お風呂から出てきたら少し元気になってCDを聴いてみる。12年前の作品。なぜか椎名林檎とちょっと似ている。椎名林檎が影響を受けたということもないだろうけど。
なんか、あの当時聴いたときよりも格好いい。ギターはうねうねしてるしボーカルのケイティ嬢はイカレてるし。新鮮。ケイティ嬢はこのアルバムのあと脱退し、その後時間を経て今ではQuen Adreena(追記:『DRINK ME』『Taxidermy』)というバンドで歌っているらオい。アマゾンのレビューなんかを見る限りでは、あの狂ったような歌い方は健在みたい。聴きたい!!

Kitten "Kitten Straight Up"(1992)
7/10
Sonic YouthのKimとPussy Galoreの初期メンバーのJulieによるユニット。その後Free Kittenと名前を変えてメンバーも増えてバンド形式になったようだが、その辺については適当に調べて。持ってないから知らないし。
便利な言葉を使っちゃえば、実験的。でもほんとはただ単にやりたい放題やってるんだろうな。適当に。キュートな女の子のユニットを想像してはいけない。出身バンドを考えてみよう!これが歌かよ!音楽かよ!という向きには向かない。リズムとか適当に切れちゃったりするし。メロディはないと思った方がいいかも。つーか、メロディ無視して歌ってる感じ?で、これは6曲入りミニアルバム。
しかし、このユニットで「子猫ちゃん」とはね……

Rainbow "Rising"(1976)
7/20
ほんとは昨日書こうとしたんだけど記事書くのに疲れちゃったので今日書くんだよ。正直言って、"Difficult to Cure"よりもこっちの方がやっぱりいいなあ。ドラムスはコージー・パウエルだし(壮絶な最後を遂げちゃったけど)、ボーカルのロニー・ジェイムズ・ディオのほうがやっぱりハードロックっぽいし、キーボードのトニー・キャレイのシンセソロは涙ものだし。「タロット・ウーマン」の出だしとか。やっぱりレインボーはこれがベストなのかな。

Pink Floyd "THE PIPER AT THE GATES OF DAWN"(1967)
8/1
何度聞いても、何も言うこと無いほど素晴らしい。シド・バレットに興味を持った人はまずこれから聴くべき。
ちなみにその後のフロイド・サウンドとは全く異なるので、驚かないように。

Pink Floyd "WISH YOU WERE HERE"(1975)
8/2
シド・バレットの評伝を読んだりドキュメンタリーを見たりすると、どうしてもこれを聴きたくなってしまう(ドキュメンタリーでもこのアルバムの製作と、名曲"Shine On You Crazy Diamond"ができる経緯について取り上げられている)。ギルモアのギターと、ヴォーカル、コーラスの部分は泣ける。

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2004.11.05

大友良英プレゼンツ ニューミュージック・コンファレンス『Korean Meeting』

 11月2日、3日と連続して行われた、韓国はソウルの即興・ノイズ系ミュージシャン・アストロノイズを招聘して行われたライヴ。場所はキッド・アイラック・ホール。

 2日はちょっと疲れてたのと、聞きたい日本系ミュージシャンが3日に来ることになっていたのと、誘った友人が来られそうもなかったので、3日のライヴに出掛けた。

 しかし、キッド・アイラック・ホール、場所がわかりにくすぎ。友人によれば、場所が変わったかもしれないともいっていた。

 中に入るとものすごく狭い。学校の教室ひとつ分くらい? その5分の2くらいを機材が占めていて、その反対側の壁のほうに簡単な折り畳み椅子が十数個並べてあった。私が到着したときにはまだ椅子が埋まっていなかったので、無事座ることが出来たが、椅子が埋まったあとに来た人は、床に座布団を敷いてそこに座る羽目に。

 ライヴは全部で3セット、全部で三時間半の長丁場だった。でもお尻が痛くなった以外、SSRI+脳内麻薬出まくりで、疲れることは全くなかった。もちろん退屈なんてあり得ない!

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2004.11.02

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG #15, #16 (8)

 #15 PAT.
 #16 ANOTHER CHANCE

 今回は微妙にストーリーのメインストリームに触れながら話が進行していく。#15では現在のタチコマたちのあり方の「秘密」が明らかになる。#16ではクゼのPKF活動での過去が明らかになる。

 以下ネタバレ。

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