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2004.11.25

第九感界彷徨

 未映子嬢の「第九感界彷徨」をやっっっっっっと手にすることができた。パワーが足りなくて積極的に探せなかったんだよ。

 でも今日近所のリアル本屋さんでぼんやり他の雑誌を探していたら、「月刊ソングス」が一冊だけあった!

 今月号は上戸彩特集なんだけど上戸彩って名前しか知らないよ。ごめん。

 で、この雑誌自体は何とも不思議な雑誌で音楽情報誌であり、後ろの方にはピアノスコア/ヴォーカル&コードの楽譜が付いていて、しかもピアノ用のコード一覧まで載っている。ギター雑誌ともキーボード雑誌ともDTM/レコーディング雑誌とも違う。ちょっと新鮮。

 で、「第九感界彷徨」です。絵とことばからなるページと聞いていたが、今回は先日の単独ライヴ特集。写真見ると思い出すよ。台風の中、台風よりも凄いライヴを見ていた/聴いていたことを。

「第大九感界彷徨」は今回でもう17回目なんですね。いずれ何かと組み合わせて本にして欲しいです、絶対。第一回目には「第九感界彷徨」のネーミングの由来は載っていたのかな? 尾崎翠(おさきみどり)の「第七官界彷徨」。昭和の初めに「活躍」した作家。これからというときに睡眠薬(だったかな? ごめん、本を取り出すと上の物が崩れてきそうなので)の飲み過ぎでちょっと頭がいかれちゃって故郷に連れ戻されてそれっきり。そのとき三十代の後半。

 その後は二度と「文壇」に戻ることもなく故郷で行かず後家として生涯を終える。戦後花田清輝に「再発見」され、全集が刊行される前後に亡くなった。

 尾崎翠はある夏に読んでめちゃくちゃショックを受けた作家で、その作品のひとつは太宰治にも絶賛されたのだが、未映子嬢も私が感じたのと同じでないとしても何かを感じ取ったのだろうか。感じ取ったんだろうね。だから「第九感界彷徨」というタイトルを付けたんでしょう。

 ちなみに尾崎翠の「第七官」というのは、人には五官があり、その上には第六官というのがあるそうだ。それならば「私」は第七官に訴える詩を書いてある作家に送ろう、という女の子が田舎から出てきて東京で兄弟や従弟と奇妙な暮らしをする話。小説の中で出てくる「苔の恋」はそのすじでは有名。

 読んでみたい人は絶版にならないうちに手に入れておいた方がいいでしょう。ちくまからいくつかのヴァージョンで出ています。本屋さんのサイトで検索すればすぐに見つかるはず。

 次回は絵とことばのコラボレーションに戻るのでしょう。楽しみにしています。

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Comments

はじめまして。
未映子嬢の先月の文章は倉橋由美子についてでしたよ。
詩も絵もよかったですよ。
いつも愛読しています。先月はワンマンにいけなかったので、今月号はすごく嬉しかったです。もちろんあなたのお話も!

Posted by: 花影 | 2004.11.29 12:48 AM

花影さん、コメントありがとうございます。
先月は倉橋由美子でしたか……バックナンバー注文したくなります。
私の書いたことが少しでもお役に立てて、とても嬉しいです。
明日もライブあるんですよね。仕事と体力次第で行けるかどうか何とも。

Posted by: まいまい | 2004.11.29 11:05 PM

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